大会ルール解説
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大会ルール解説(たいかいルールかいせつ)は、MMD杯の大会ルールの解説である。大会ルールは第1回より細かい変遷があるが、ここでは現在のルールの解説に重点を置き、最新のMMD杯の公式大会ルールより抜粋し順次解説することとする。
変遷の歴史、以前の杯でのルール例などについては
- 詳しくは MMD杯の史上初一覧#出来事 を参照。
目次
概要
MMD杯は「予選」(予告版)と「本選」(完成版)の2ラウンドで行われる。
フリーソフト「MikuMikuDance」(各Ver・後継ツールMikuMikuMovingなどを含む)またはiSTDance(アイドルステージ)をメインに使用し制作された作品であれば、誰でも参加可能だが、後述する予選・本選別の投稿動画条件等を満たしていなかったり、集計期間内に削除された作品は失格、もしくは除外となる(最終的にはMMD杯運営委員会が判断)。
予選のみ、本選のみの参加でもレギュレーション違反で失格しない限りMMD杯へ参加したことになる(閉会式動画に投稿者名が載る)。ただし、予選のみの参加の場合は本選最終マイリスポイントで計算される最終順位には作品は記載されない(予選結果一覧にのみ作品が記載される)。
投稿について
MMD杯投稿作品には、次のルールが定められている。なお、ルールに関しては参加するために必須となる「強制ルール」と、視聴参加者がより投稿作品にたどり着きやすく、視聴機会を増やすための「推奨ルール」がある。
また、MMD杯公式HP上で告知動画公開後に記載される大会日程により予選・本選投稿期間があらかじめ定められており、この投稿期間外に公開されたMMD杯作品はフライング・遅刻の扱いとなり最終順位一覧から除外される(MMD杯投稿作品のひとつとして数えられず、一覧表に載らない)。
投稿期間は通常金曜21時~月曜21時までの3日間、投票期間(視聴参加者によるマイリス投票期間)は投稿開始初日以降約2週間が設定されている。
強制ルール
- 作成時
- まず、投稿作品のルールを選ぶ。
- 予選・本選の種別によって定められている規定の時間を守って作品を制作する。
- 良識の範囲で公序良俗を守り、一話完結のストーリー(単一作品内で完結している物語)で制作する。
- 一話完結の原則を守っていれば、シリーズ物、自身の前作からの続編なども許可される。
- ただし、登場人物紹介やオープニング・本編・エンディングなどを別々の投稿作品として作成または過去に投稿しておき、他へ誘導するようなものは許可されない。
- 作品はMMD杯作品として投稿する以前に不特定多数に対して公開していないものとする。
- youtubeなどの他動画サイトでの公開、コミュニティ限定動画としての公開、以前投稿した作品を全く改訂しないままの再投稿などがこれに当たる。
- 投稿時
- 投稿作品のタイトルに「規定タイトル」を記入する。
- 【第○回MMD杯予選】ミクがケツにネギを・・・【MikuMikuDance】
- 【第○回MMD杯本選】ミクがケツにネギを・・・【MikuMikuDance】
- あらかじめ公式HP上で発表があった杯コード(後述)を動画説明文中に記入する。
- 杯コードの記述は非常に誤記が多いこと、および杯コードのうちテーマ記入をミスすると投稿作品として失格してしまう不利益が発生するため、第10回MMD杯より公式に「動画説明文入力支援テンプレート」が導入されている。
- あらかじめ公式HP上で発表されている通りの予選・本選投稿期間内に合わせて投稿または公開設定する。
推奨ルール
- 名前について(希望の投稿者名)
- 投稿者名(ユーザーアカウント名)以外のP名や合作チーム名などを作者として名乗りたい場合、動画説明文に【name:○○】(○○を希望の名前に書き換え)を記入しておくと、自動的に杯コード(後述)が作品認識時に検出して各一覧に反映する。
- 本選締切時まで有効で、杯投票期間中にP名がついた場合でも締切前であれば記載することで自動的に反映される。
- MMD杯公式サイトおよび公式マイリストの紹介
- MMD杯ではMMD杯公式HPの周知および視聴参加者への視聴利便性提供のため、動画説明文中にMMD杯公式HPへのURL(http://mmdcup.org/)および公式マイリスの記載を呼びかけている。公式マイリス番号は毎杯変わるため、MMD杯公式HP上から確認すると良いだろう。
- 以前は強制ルールだったが現在においては推奨となっており、記載がないことで即座に失格となるようなものではなく、投稿者に一任されている。
- テーマタグ
- 第6回MMD杯まで強制ルールとして制定されていた時代の名残で、視聴参加者がニコニコ動画のタグ検索により作品の閲覧を容易にするための統一推奨タグとしてあらかじめ制定されている。
- タグロックしなくてもレギュレーション違反に該当しない。
- MMD互換ソフト使用時にソフト名の記載
- MMMなどMMD互換ソフトを使用して作成された投稿作品である場合、可能であれば使用ソフト名を明記することが推奨されている。
- 記載がないことで即失格とはならないが、どの部分でMMDまたは互換ソフトを使用しているのか不明確である場合、MMD杯運営委員会から作者宛に問い合わせがあることがある。
- よくある勘違いとして、MMDを使用した過去投稿作品を組み合わせて動画編集ソフトで切り貼りしたMADなどがこれに当たり、自分でMMDまたは互換ソフトを使用して作成した新規カットがなければMMD未使用・MAD作品として失格になる場合がある。
予選
予選では本選の作品の一部抜粋、または本選にて完成予定のシーンをあらかじめ定められた再生時間内になるように時間調整編集された予告編を投稿し、本選投稿後に動画説明文に本選動画sm番号を記入するなどして、本選動画をより多くの視聴参加者にアピールするための制度である。
なお、予選への投稿参加は任意となっており、予選に参加しなければ本選参加資格を得られないといった投稿作品選定制度ではない。
また、予選に参加すると本選の最終マイリスポイントに予選で得られたマイリスポイントのうち、最大100ポイントまでの加算が行われるため、本選最終順位に有利に働く利点がある。
本選
本選投稿作品は大会ルールで定めるレギュレーションに違反していない限り、全ての投稿作品がMMD杯で設けている各賞の対象となる。
本選投票期間締切までに得られたマイリスポイントと、(参加していれば)予選で得られたボーナスポイントを加算した数値が最終マイリスポイントとなり、最終順位が決定され、MMD杯各賞の受賞対象となる。
各賞の分類
- 総合賞
- 最終マイリスポイントで総合順位上位3位までの作品に贈られる賞。
- テーマ別優秀賞
- 最終マイリスポイントでテーマ別順位上位3位までの作品に贈られる賞。
- 選考委員賞
- 最終マイリスポイントに関係なく、あらかじめ公表されていた選考委員が視聴した作品の中で気に入った作品に贈られる賞[1]。
- 運営特別賞
- MMD杯運営委員会が「MMD杯ならでは」「ほかにないもの」といった基準で選んだ作品に贈られる賞[1](基準から外れた例外から選ぶ場合もあることに留意)。
- キリ番賞
- 最終マイリスポイントで決定される最終順位で、あらかじめ公表されていた順位に該当した作品に贈られる賞。
用語説明
杯コード
杯コードはMMD杯運営委員会が投稿作品の早期発見・作品自動分類・公式マイリス登録作業補助として使用している自動化ツールで、MMD杯投稿動画の説明文中に記入されているあらかじめ設定された定型文を検出することで動作している。
そのため、この定型文の記入がないと公式マイリス登録が著しく遅れる、投稿作品として失格となるなどの、投稿参加者にとって非常に不利益が発生することになる。
この記入作業期間は各杯の本選投票締切まで有効と定められているため、投稿時に書き忘れても締切までに書き換えて記入すれば良い。
- 詳しくは 杯コード を参照。
MMD杯運営委員会からの連絡方法
現在、MMD杯では外部サイト登録、メールアドレス登録は不要となっている。
MMD杯からのレギュレーション違反に対する投稿者本人への問い合わせ、MMD杯受賞者へのトロフィー贈呈などの業務連絡は全てニコニコ動画のフレンド申請機能を利用しており、MMD杯から投稿者個人に対するメール送信は行なっていない。
ブラッシュアップ
本来は「磨きをかける」という意味だが、MMD杯においては投稿者が過去に投稿した自作品をリメイクすることを指している。
MMD杯に投稿されたブラッシュアップ作品の中でリメイク部分が極端に少ない場合、MMD杯運営委員会の判断でブラッシュアップと認められないことがあり、上述のフレンド申請を用いて投稿者に対しブラッシュアップ部分の説明を求めることがある。
レギュレーション違反
ルールに違反した状態があることを指している。あらかじめ制定されている大会ルールに違反した状態をMMD杯運営委員会が発見した場合、MMD杯公式マイリストのマイリストコメントでの注記およびAngel-cupでの一覧表記中に目立つ形でレギュレーション違反の修正を促す文言が表示される。
予選・本選締切時前までに指摘のあった部分を修正すれば問題ない。
動画の規定時間オーバーの場合は規定時間内に収まるように動画を編集し直して再投稿することで違反を回避出来る。
- 以前の規定時間オーバー作品は速やかに削除されなければならない。
- 削除前に得たマイリスポイントは再投稿作品に持ち越されない・加算されない。
- 削除する前に動画投稿説明文またはタグに再投稿作品のsm番号を記載することは違反ではない。
- 削除・再投稿は投稿期間内に行われなければならない。公式マイリスへの登録作業は投稿期間締切時点で停止するので、投稿期間終了後に自作品を削除、再投稿しても再投稿作品は公式マイリスに記載されず、削除作品も公式マイリスから除去されず、最終マイリスポイントだけが剥奪される。
失格
受賞の資格を失うこと。最終マイリスポイントが剥奪され、最終順位では自動的に最下位となる。
ただし、公式マイリスには参加の事実としての作品の登録は抹消されず、杯に参加したという事実は残り、閉会式エンドロールにも名前が記載される。
ただし、故意のフライング作品だけは最終集計時に集計作業の障害になるため公式マイリスから除外される。
- 投票期間締切時点までにニコニコ動画運営に投稿作品が削除されてしまった場合
- 投稿者自身にはMMD杯参加の意志があったとみなし、受賞資格は失うが杯参加の記録は残り、公式マイリスからも削除されず、閉会式エンドロールに名前が載る。ただし、最終マイリスポイントは剥奪され、最終順位では自動的に最下位となる。
- 投票期間締切時点までにレギュレーション違反状態が改善されなかった場合
- 最終マイリスポイントが剥奪され、最終順位では自動的に最下位となる。
- 投稿締切期間前に作品を投稿した場合(フライング)
- 投稿時間間違いのレギュレーション違反として登録され、投稿者に再投稿を促す注記を記載の上で公式マイリスには一時的に残る。投稿期間締切までにレギュレーション違反状態が改善されなかった場合、最終集計時に集計作業の障害になるため公式マイリスから除外される。
除外
- 投票期間締切時点までに自分で投稿作品を削除した場合
- 自分の意志でMMD杯への参加を取りやめたとみなし、公式マイリスから除去され、MMD杯参加の事実がなくなり、閉会式エンドロールに名前が載らない。最終順位一覧にも作品名は残らない。
- 投稿締切期間後に作品を投稿した場合(遅刻)
- 公式マイリスに登録されず、MMD杯に参加した記録も残らない。記録上はMMD杯不参加作品として扱われる。
- 最終順位一覧にも作品名が表記されず、公式マイリスに記載されないので、公式マイリス登録作品から取得される投稿者名・登録名が取得出来ず閉会式エンドロールにも名前が載らない。
脚注
- ↑ 1.0 1.1 『ニコニコ動画最大級のユーザーイベントMMD杯の歴史を運営メンバーが振り返る【その2】』、週刊アスキー、2011年07月20日15時31分(JST)、2013年3月17日閲覧。
参考文献
- 『第10回MMD杯 ルール解説ページ【大会レギュレーション】』、MMD杯運営委員会、2012年11月16日、2013年3月17日閲覧。